2016年12月20日更新

ヒスロムより


2009年、自宅前の道から山を見ると一部がガサッと削れている事に気が付いた。

都市へと移り変わって行くその場所と関わるようになり、かれこれ8年目になる。

5年前、大きな作品を造りたいと思い作業場を探し始め、家主の任秀夫(にんひでお)さんと伝書鳩/レース鳩と出会う。任さんは「鳩レースでは空へ放った後は全て鳩に委ね、人は見えない鳩を想像しながら待つことしかできない。」と言う。

モノを作る中で任さんと鳩を知り、作家活動で様々な土地を訪れることで、各地の鳩に関わる人や鳩小屋と接するようになった。

遠くの土地から帰ってくる鳩、その見ることのできない道程を想像することは、訪れた先で出会った大切な人たちや、数々の生き物とモノのことを考え、足下の土地と対話する感覚に似ている。

いまだ見たことのない風景を描くように。

 

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