報告 2016年11月03日更新

「第6回参加者発表会(秋の芸術祭)」レポート


10月29日(土)開催の「秋の芸術祭~劇映画・ドキュメンタリー・アニメーション・科学映画夢の競演~」が、無事終了しました。

 今回初の試みとなる5人の作家の合同発表会では、地元にこんな個性豊かな作家がいるんだということを市民のみなさんに知っていただき、作家同士にとっても刺激を与え合う良い機会になりました。以下、各発表の簡単な紹介です。

①我妻和樹監督(宮城県白石市出身)/劇映画

 中学校3年生のときに文化祭で作り、その後自身のトラウマになってしまったという映画『2+1』(2000年/14分)と実際の親子を起用したドキュメンタリータッチの映画『緑の光に包まれて』(2016年/5分)を通して、いずれ劇映画にしっかり取り組んでいきたいということが語られました。

②宍戸大裕監督(宮城県名取市出身)/ドキュメンタリー

 今回発表会には参加できませんでしたが、自閉症の主人公と介護者の関係性を写し取った『I am Ryosuke!』(2016年/20分)の不思議な空気と魅力にみなさん引き込まれ、監督の声が直接聞けなかったことが惜しまれました。

③岩崎孝正監督(福島県南相馬市出身)/ドキュメンタリー

 相馬野馬追いを、女子騎馬武者として初出場した女子高生にクローズアップして記録した『まつりの準備-相馬野馬追い』(2016年/5分)では、画の構成や美しさと短い時間に込められたこだわりに感嘆の声があがりました。まだ編集段階とのことで、完成版が楽しみとの声も寄せられました。

④岡部誠監督(宮城県仙台市在住)/アニメーション

 本来映画音楽家を目指しながら、映画関係者とのつながりが無く、音楽を付けられる映画も無いために一人でアニメーションを作ることになったという岡部監督。『トリックアート狂詩曲』(2014年/10分)と『おのきんを探せ』(2016年/11分)の2作品を通し、そのあまりの丹念さと完成度の高さに、知られざる才能に触れた参加者全員が仰天した様子でした。

⑤村上浩康監督(宮城県仙台市出身)/科学映画

 川の環境保護に取り組む二人の老人を追った長編映画『流 ながれ』(2012年/85分)の中に一部しか入れられなかったカワゲラの羽化のシーンを丸々写し取った『変態~カワゲラの羽化を見つめる~』(2013年/19分)では、小さな虫の姿に生命や人生のさまざまなものが象徴され、参加者それぞれにいろいろなことを感じたようでした。

※なお、宍戸監督のトークの時間が空いてしまったため、急遽、仙台で映像を制作さ れている木村敏之さんに自作の動画を発表していただきました。演劇もやってらっしゃるとのことで、より多彩な広がりが得られました。

 今回のような企画をまたやってほしいという声も上がりましたので、いずれまた何かの機会に合同発表会を開ければと思います。発表者のみなさま、参加者のみなさま、この度は本当にありがとうございました。また次回発表会を楽しみにお待ちください!(我妻)

■みやぎシネマクラドルフェイスブック

https://www.facebook.com/miyagi.cinemacradle/


x facebook Youtube