録音図書の新刊案内・メディアテーク録音図書ライブラリー紹介 平成27年4月号この案内では、メディアテーク所蔵の録音図書と、サピエ図書館所蔵の録音図書および点字データをご案内します。貸し出しについて、リクエストの際には「何月号の何番」と番号でお伝えいただいても結構です。なお、ご希望の資料が貸出中の際などは、リクエストいただいてから貸し出しまで、しばらくお待ちいただく場合がありまのでご了承ください。録音図書・点字データの貸出申込先電話 022-713-4484 Eメール bfu@smt.city.sendai.jpメディアテーク所蔵資料新刊案内メディアテーク所蔵の新刊のデイジーを5タイトルご案内します。なお、新刊の貸し出しにつきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき、1タイトルのみとさせていただきます。1.大江戸旅の用心棒 露草の契り 山田剛(やまだたけし) 著  7時間14分「日本橋の袂に妙な女が立っておりまして、界隈はちょっとしたお祭り気分でございますよ」...。その娘は首に輪袈裟(わけさ)を掛け、手に持った箱には「あの世への文お預かり致します」と張り紙がしてある。預かった手紙を持って諸国巡礼の旅に出るというのだ。強く興味を覚えた「旅の用心棒」和気新十郎(わきしんじゅうろう)。そんなある日、馬喰町(ばくろちょう)の旅籠・倉田屋へ両親と「日帰り旅」の依頼に訪れた若い娘を一目見た新十郎は...。凍ったままの過去を呼び覚まされた男の驚きと心の痛み--(表題作)。他に「冬の幽霊」。愛しい者を想う喜びと切なさが胸にせまる珠玉の二編。大江戸旅の用心棒第二弾。2.俺に似たひと  平川克美(ひらかわかつみ) 著 5時間56分還暦間近の俺は、若い頃、絶対に相容れないと思っていた父親のため、仕事帰りにとんかつを買い、「さっぱりしたなあ」の言葉を聞きたくて体をふく──。介護をする毎日、止めようもなく過ぎてゆく時間とその中でふいに訪れる僥倖のような瞬間が静かに響くエッセイ。3.きなりの雲 石田千(いしだせん) 著  5時間31分古びたアパートの住人たち。編みもの教室に通う仲間たち。大切にしていた恋を失くし、すさんだ気持ちから、ようやく顔を上げたとき、もっと、大切なものが見つかった。傷ついた心だけが見えるほんとうの景色。愛おしい人たちとのかけがえのない日々を描いた、第146回芥川賞候補作。4.ランチのアッコちゃん 柚木麻子 著 4時間35分地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、食欲もなかった。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、通称"アッコさん"から声がかかる。「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子だったが、アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ変わっていく自分に気づく(表題作)。読むほどに心が弾んでくる魔法の四編。読むとどんどん元気が出るスペシャルビタミン小説!5.落語が教えてくれること 15歳の寺子屋  柳家花緑 著 2時間25分落語を聴いておとなになろう!戦後最年少真打、人間国宝五代目小さんの孫...柳家花緑による、大人の世界の登竜門=落語の聴き方案内です。中学時代の「主要五科目オール1」の通知表も初公開!メディアテーク所蔵資料とサピエ図書館所蔵資料の紹介所蔵の録音図書をご案内します。サピエ図書館所蔵資料の場合は、全国からお取り寄せいたしますので、少々お時間をいただく場合がございます。また、こちらは新刊ではありませんので、1回5タイトルまで貸出できます。今回は大河ドラマ「花燃ゆ」にちなんで、幕末を舞台にした小説を10タイトルご紹介します。 6.世に棲む日日(よにすむひび) 1巻から4巻 司馬遼太郎 著  1巻 8時間31分 2巻8時間45分 3巻9時間4分 4巻 9時間12分  嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治闘争の嵐が吹き荒れる。この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。変革期の青春の群像を描く歴史小説。7.峠 上下巻 司馬遼太郎 著  上巻16時間11分 下巻16時間5分壮大な野心を藩の運命に賭して幕末の混乱期を生きた英傑の生涯!幕末、雪深い越後長岡藩から一人の藩士が江戸に出府した。藩の持て余し者でもあったこの男、河井継之助は、いくつかの塾に学びながら、詩文、洋学など単なる知識を得るための勉学は一切せず、歴史や世界の動きなど、ものごとの原理を知ろうと努めるのであった。さらに、江戸の学問にあきたらなくなった河井は、備中松山の藩財政を立て直した山田方谷(やまだほうこく)のもとへ留学するため旅に出る。8.幕末あどれさん  松井今朝子 著 全1枚 17時間59分黒船の砲声が切って落とした維新の幕。あらゆる価値観が激変する中、旗本の二男坊、久保田宗八郎と片瀬源之介の人生も激流に飲み込まれていく。武士に嫌気がさした宗八郎は芝居に出合い、狂言で生きる決心をする。一方、源之介は徳川家への忠誠心から陸軍に志願するが...。時代に翻弄される名もなき若者=あどれさんの青春と鬱屈を活写した傑作。9.憑神 浅田次郎 著   全1枚 8時間57分貧乏旗本の次男・別所彦四郎(べっしょひこしろう)は才を見込まれて大身(たいしん)の入婿となった。だが、跡継ぎを授かったとたん離縁され実家に出戻るはめに・・・。気まぐれから拝んだ汚い祠は霊験あらたかな三廻稲荷(みめぐりいなり)のはずが・・・、なんと彼の前には貧乏神・疫病神・死神が現れる。次々に襲い掛かる災いを福に変えてゆく彦四郎だが、最後の最後には三河武士としての誇りを貫いて・・・。10.一刀斎夢録 上下巻 浅田次郎 著 上巻11時間27分 下巻11時間21分「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」--最強と謳われ怖れられた、新選組三番隊長斎藤一。明治を隔て大正の世まで生き延びた"一刀斎"が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。慟哭の結末に向け香りたつ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作完結篇。11.暁英(ぎょうえい) 贋作・鹿鳴館 北森鴻(きたもりこう) 著 全1枚 16時間5分明治十年に来日した若き英国人建築家ジョサイア・コンドル。のちに「鹿鳴館」建造担当者となる彼は、お雇い外国人として多忙な日々を過ごすうち、天才画家河鍋暁斎(かわなべきょうさい)に弟子入りする。一方で、国際商社ジャーデン・マセソン社から、ある密命を帯びていた...。謎に包まれた鹿鳴館を描くという作業は、近代日本そのものを描くこと。鬼才、渾身の明治ミステリー800枚。無念の絶筆作品。12.幕末妖人伝 山田風太郎 著 全1枚  8時間10分幕末から明治を舞台にした山田風太郎の名短篇を集成する作品集。無念流の免許皆伝の腕を持ち、佐久間象山(さくましょうざん)の下では勝麟太郎と並ぶ俊才と目されていた立花久米蔵。蘭方の医師でもあり、妻はオランダ人と遊女との間に生まれた絶世の美女だった。そんな彼が、黒船渡来で攘夷を唱える声に異論を述べたことから悲劇が始まり「ヤマトフの逃亡」。牢屋敷から、火事のため囚人切り放しで自由の身となった、高野長英の最期までを描く「伝馬町から今晩は」。ほかに、芹沢鴨、河上彦斎(かわかみげんさい)、鳥居燿蔵など、主人公たちの切々たる心情が胸を打つ全七篇。13.異人館 上下巻 白石一郎 著 上巻9時間54分 下巻8時間41分列強に蝕まれる上海から長崎出島を訪れた若き英国商社員トマス・グラバーは、坂本竜馬、高杉晋作、五代友厚ら維新を目指す若き志士たちと深く交わる。薩摩藩の信用を得たグラバーに、倒幕の鍵を握る艦船取引という大きな商談が持ち込まれた。開国に揺れる日本を裏面から怜悧に見据えた異人、真実の一代記。14.五稜郭残党伝 佐々木譲 著 全1枚  9時間31分戊辰戦争もあと二日を残し、五稜郭で幕を閉じようとしていた。「降伏はせぬ。」と、陥落前夜、自由を求めて脱出した旧幕府軍の凄腕狙撃兵、蘇武(そぶ)と名木野(なきの)。逃げのびる二人は、アイヌの土地を蹂躪する新政府の画策を知り義憤に燃えた。だがその背後に迫る、新政府軍残党狩り部隊の足音。酷薄で執拗な追撃戦が開始された...。広大な北海道を血にそめて追われる者と追う者が、男の誇りを賭けて戦う冒険小説。15.池田屋乱刃 伊東潤 著 全1枚 8時間55分「私は卑怯な男だ」。明治十年、死の床についた長州の英雄・木戸孝允こと桂小五郎が、かつての同僚にある真実を語り始めた--。「池田屋事件」。その後、日本は明治という近代国家に向かって急激に加速していく。池田屋で新選組に斬られ散っていった各藩の志士たち。吉田松陰や坂本龍馬といった熱源の周囲で懸命に生き、日本を変えようとした男たちの生き様と散り際を、最注目の作家が熱く描いた「志士たちへの挽歌」。幕末京都の、熱くて一番長い夜。道半ばで斃れ、日本の礎となった男たちを描ききった連作長編サピエ図書館所蔵点字図書の紹介最後に、サピエ図書館所蔵の点字データのなかから、メディアテークが制作したタイトルをご案内します。点字データは点字印刷や、USBメモリなどにデータを入れて、貸し出しをいたします。16.風のゆくえ   川上杏子 著 点訳者 平野盛子 2巻五十年の時を経ても...振り向けば、現実を把みかね、戸惑い、困り切って歩いているわたし自身の姿が見える。17.節子まかしとき   寿美花代 著 点訳者 3・6会 2巻母親の励ましこそが子どもを伸ばす!ものおじしすぎる女の子、寿美花代が母のたゆまぬ励ましによって自らの道を歩み始める。母と子の体験をもとにした親子物語。18.さよなら妖精   米澤穂信 著 点訳者 ろくてんの会 5巻1991年4月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるやって来た少女、マーヤ。謎を解く鍵は記憶の中に...。余韻あふれる出会いと祈りの物語。19.いくさ世を生きて 沖縄戦の女たち  真尾悦子 著 点訳者 ろくてんの会 4巻戦後36年、基地と観光の島と化してしまった沖縄で、女であるがゆえに負わなければならなかった過去に口を固く閉ざし、沖縄戦の深い傷痕をかかえて生きてきた女たちが、ひとりひとりの命こそが宝である世の中を願って、いまその胸のうちを語る。20.きみが選んだ死刑のスイッチ   森達也 著 点訳者 工藤幸子 3巻ホームルーム、裁判員制度、死刑。この三つに共通する、最大の注意点はなんでしょう? 答えは、この本のなかにあります。「思考停止」を乗り越え、手遅れになる前にじっくりと考えるための、入魂の一冊。