録音図書の新刊案内 平成17年6月号 録音図書の新刊案内です。新刊につきましてはご希望が多いため、1回の貸し出しにつき1タイトルのみの貸し出しとさせていただきます。なお、貸し出しリクエストの際には、「6月号新刊案内の何番」と番号でリクエストいただいても結構です。今回は、カセットテープ図書を10タイトル、デイジー図書を2タイトル紹介します。図書を聞き終わったあとは、テープは巻き取ってから、デイジー図書は図書の先頭に戻してからお返し下さい。メディアテークのテープ図書にはA面の方のみ点字シールが付いていますので、シールが付いている方を上にしてケースに入れて下さい。 まず、カセットテープ図書から紹介します。 [小説・エッセイなど] 1.1ポンドの悲しみ  石田 衣良(いしだ いら)著 全5巻 405分 遠く離れた恋人たちがひと月に一夜だけ過ごす、つかのまだけれど濃密な時間(表題作)。それぞれの所有物にイニシャルをつけて、互いの領域を侵食しないように暮らすカップルが、子猫を飼うことになり気づいた相手への思い(ふたりの名前)。普通の女が普通の男に心がかたむく一瞬の動きこそがおもしろい。著者が聞きあつめた三十代の女たちの恋愛話10篇。  2.小江戸の民話 市川 栄一(いちかわ えいいち)著 全1巻 78分 朗読者自らが、長年にわたって採話を続けてきた小江戸の民話を、6部に構成。 素朴な民話の語りをお楽しみください。 3.埋火(うずみび) 立原 正秋(たちはら まさあき)著 全1巻 55分 緑山堂(りょくざんどう)は、いつも八時前後に来るのに今夜はまだ音沙汰がなかった。磯子(いそこ)は、柱時計を見上げ長火鉢に炭をつぎたし銅壷(どうこ)に銚子を浸けた。夫が亡くなってから1年3ヶ月経っていた。 4.無名  沢木 耕太郎(さわき こうたろう)著 全6巻 495分 米寿を祝う席で「少し長く生きすぎてしまったかもしれないな」と言った父。その父が脳出血で入院。渾身の看護を続ける中、死が遠くないことを悟った著者が、無名の人の無名の人生の集大成として父の句集を出すことを考え始める。抑えた文章の中に、父の死を正面から見据えた息子のせつない思いがほとばしり出ていて、読む者を暖かくも清々しい気持ちにさせてくれます。 5.花を捨てる女  夏樹 静子 著 全1巻 93分 みずみずしい花束を毎日捨てる女。古典的探偵小説を連想させる殺人現場、緻密な計画が意表を突く。 6.おしゃれの視線  光野 桃(みつの もも)著 全3巻  267分 きびきびと立ち働くミラネーゼの姿に憧れ、可愛らしく歳を重ねたマダムの女らしさに触発され、どんな人にも必ず美しさがあることを教えてくれたイタリアの日々。 自分のスタイルを確立した魅力的な女たちを見つめてきた著者が、もっと素敵になりたいあなたへ贈る「おしゃれの近道」。 7.幻の光  宮本 輝 著  全2巻 113分 何気ない挿話が微妙に順応しあって生と死の光と影をうき彫りにしている。全体には暗色なのに、底の方からどこともなく明かりが浮かび上がってくるような読後感がある。 [時代小説] 8.昇天の刺青(しょうてんのほりもの) 佐江 衆一(さえ しゅういち)著  全1巻 71分 刺青師おたえは、いとしい鳶の吉五郎(きちごろう)に精魂込めて九紋龍(くもんりゅう)の刺青を彫っていった。それは、六十余州どこにもない恋する者同士の作品だった。大風の吹き荒れる春の大火で、吉五郎の総身彫りの九紋龍は火に照らし出され紅蓮の炎の中に包まれていった。 9.泣かぬ半七  杉本 苑子(すぎもと そのこ)著  全1巻 79分 直参でありながら極貧の暮らしの半七だったが、思わぬ事からまれにみる正直者として殿の目にとまり奥御右筆(おくごゆうひつ)にとり立てられるが、そこは賄賂の山、袖の下の海だった。 10.かくれみの  永井 路子(ながい みちこ)著  全1巻  47分 かくれみのの着心地は良かった。後家になって五年、もう誰も、ふみを女だとは思ってはいない。いや、孝兵衛在世中も、夫婦の交わりをもたなくなってから五年は過ぎていたのに...。いま、ふみの身内を、内からゆさぶる何かがある。  次に、デイジー図書を紹介します。 11.朝陽門外の虹(ちょうようもんがいのにじ) 山崎 朋子 著 全1枚 800分 随所から醸しだされる「志」の意気。 近く日本では、桜美林学院を創立した清水安三・郁子夫妻。 中国・朝鮮・日本で、少女の、人の自立を念じて、人生をまっとうした人々。 その想いは著者の生きかたと重なり、日本人の誇りを甦らせる。 12.手づくりクッキングメニュー1 肉と卵料理  生活クラブ生協連合会広報部 編     全1枚 533分 この図書を聞いて、さまざまなおいしい肉料理、卵料理を作ってみませんか? 発行元 せんだいメディアテーク 電話 022-713-4484