録音図書の新刊案内です。 新刊につきましては、ご希望が多い為、1回の貸出につき1タイトルのみの貸出とさせていただきます。なお、貸出リクエストの際には「10月号新刊案内の何番」と番号でリクエストいただいても結構です。今回は、カセットテープ図書を10タイトル、デイジー図書を2タイトル紹介します。図書を聞き終わったあとは、テープは巻き取ってから、デイジーは図書の先頭に戻してからお返し下さい。(デイジー図書の再生には専用の機器かパソコンなどが必要です。CDプレーヤーでは再生できませんのでご注意下さい。) まず、最初にカセットテープ図書を紹介します。 [小説・詩・エッセイなど] 1.リチャード・ブローティガンの台所  相沢正一郎(あいざわしょういちろう)著  全1巻  30分    水道の蛇口から滴る水が、わたしに囁いた。   (いつかお乳を吸っていた口をあけて    きみはだれを呼んでいるの?    きみはどこから来たの?    白い骨と歯の金冠をのこして、きみは一体どこにいくの?) 現代詩人、相沢正一郎自身の朗読。静かな詩のイメージを覆す、激しいBGM付きのインパクトのある詩集。 2.哀愁的東京(あいしゅうてきとうきょう)重松清(しげまつきよし) 著  全9巻  725分 ある事件で作品が書けなくなってしまった元絵本作家で今はフリーライターの進藤宏(しんどうひろし)。彼が仕事で出会ったITビジネスの旗手、旬を過ぎたアイドル歌手、年老いたSM嬢、ホームレスの夫婦等、人生の下り坂にさしかかった人たちの晴れ舞台からの退場を見届けることになった、せつなくて温もりのある「東京」が描かれる。 3.世界文学の名作と主人公 ドイツ・ロシア編 全6巻   540分 ドイツ・ロシアの様々な文学作品のアウトライン、主人公ハイライト、作者の生涯、名句など情報が盛りだくさん。名作への道案内としてご活用下さい。 4.霧の向こうに住みたい 須賀敦子(すがあつこ) 著 全3巻  270分 心に残る荒れた風景のなかに、ときどき帰って住んでみるのも、わるくない(本書より)。単行本未収録のエッセイを中心にまとめる。美しくしずかな方法で、街を読む愉しみを教えてくれる。著者と一緒にイタリアやロンドンなどの街を歩き、知る由もない人々のことを知ったかのような気持ちになる。 5.新選組紀行   中村彰彦(なかむらあきひこ)著  全5巻  450分 新選組の魅力をさぐるガイドブックとしても楽しめる歴史紀行。京都、多摩、会津、函館と足跡を訪ね歩いた著者は、近藤勇の墓前に、いまだに花が供えられているのを見て、大勢の人に愛されていることを知る。仲間さえも無惨な死に追いやった新選組のどこに人々は引きつけられるのか。梅雨の月のように時のかなたへ消えていった新選組に改めて思いを馳せる1冊。 6.権現(ごんげん)の踊り子 町田康(まちだこう)著  全4巻  315分 「俺は昔から権現が好きだった。だが一度も参ったことはない。アパートの管理人を気どる「おばはん」から、最近できた権現市に行けば何でもあると聞かされて剃刀を買いに出かけた俺は・・・。第28回川端康成文学賞受賞の表題作他5編を収録。 7.第三の時効 横山秀夫(よこやまひでお) 著  全7巻  630分 F県警捜査一課を舞台に難事件に挑む、個性的で人間味あふれる刑事達。「理詰め」の一班朽木(くちき)、公安上がりで「冷血」と呼ばれる二班の楠見(くすみ)、「カン」を重視の三班村瀬(むらせ)。一筋縄ではいかない強行犯担当の刑事達が、覇権を激しく競い合いながら難事件解決に向かって繰り広げる感動的なドラマを描く、本格警察小説6編。表題作はテレビドラマ化されました。 [時代小説] 8.助太刀 池波正太郎(いけなみしょうたろう) 著   全1巻  80分 林牛之助は、中島伊織という若者の敵討ちの助太刀をしてやるつもりらしい。理不尽な喧嘩をしかけられてもじっと堪えていた。大治郎は牛之助が気になって仕方がない。 9.脇役慶次郎覚書 北原亞以子(きたはらあいこ) 著  全5巻   450分 どんな脇役にも人生がある。「慶次郎縁側日記」で、普段はちょいと顔を出すだけ、しかし彼らは忘れがたい印象を残す。仏頂面ばかりしている飯炊きの佐七は昔、笛師に弟子入りしていたことがある。一流の笛吹きになりたいという若者のために不器用な彼は精魂こめて笛を作ったのだが...。脇役たちにスポットを当て、それぞれ主役に据えた悲喜こもごもの物語全8編。 [パソコン関連] 10.これで楽しむインターネット(ホームページリーダー編) ラビット編 全2巻  180分 パソコンでホームページリーダーを利用されている方に、基本的な操作をわかりやすく説明したテープです。基本のキー操作や、お気に入りのページの登録、整理の仕方などを覚えたら、ショッピングをしたり、テレビガイドを使ったりしてみましょう。 次に、デイジー図書を2タイトル紹介します。 11.五郎次殿御始末(ごろうじどのごしまつ)浅田次郎(あさだじろう)著  全1枚  358分 明治維新は武士という職業をなくした。桑名藩の「始末」を命じられた藩士・岩井五郎次は、元同僚たちに恨まれ泣きつかれながらも、与えられたリストラの役目を淡々と遂行していく。そしてそれが全て終わった後、彼はある決意を胸に自分自身と岩井家の「始末」をつけようとする(表題作)。不器用なまでに潔く自らの誇りを貫いた侍たちの物語。 12.静かな黄昏の国  篠田節子(しのだせつこ)著 全1枚 613分 以前テープ版で紹介した図書の、デイジー版です。 「終の住みかは、本物の森の中にしませんか?」終身介護施設の営業マンの言葉に乗り、森や自然に囲まれた家に向かったさやかたち夫婦だったが・・・(表題作より)。「あなたも人魚を飼いませんか」というネットの掲示板にあった写真は、まぎれもない人魚だった・・・(リトル・マーメイド)。全8編はいずれも、日常の延長上を幻想的に描いた幻想ホラー短編集。 せんだいメディアテーク 電話 022-713-4484