けやき通り通信~目や耳の不自由な方への情報紙~第56号(2010.10) ■イベント報告 ●ショートピース!仙台短篇映画祭2010  バリアフリープログラム上映報告 去る9月18日(土)、仙台短篇映画祭バリアフリー上映プログラム『まごころ』の上映が行われました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。 せんだいメディアテークと同じく、今年で10年目となる仙台短篇映画祭2010は、9月17日から20日まで開催されました。今年で2回目となるバリアフリー上映では、成瀬巳喜男監督の『まごころ』のほか、バリアフリー上映に関わる音声解説・日本語字幕制作ボランティアの活動を追った20分のドキュメンタリーも上映されました。 短篇映画祭のスタッフの一人が、これまで陰で支える役割だった上映ボランティアにスポットライトを当て、それぞれ手間と時間をかけながら音声解説や日本語字幕を制作していく過程を丁寧に追い、ドキュメンタリーという形に仕上げてくれました。 当日、『まごころ』本編の前に上映されると時折笑いが起きており、上映終了後には会場の後方で操作をしていたボランティアに「ありがとう」と声をかけて帰られるお客様もいらっしゃいました。開館以来活動をしているボランティアも初めての経験に感動していました。 短篇映画祭におけるバリアフリー上映は、2年目ということもあり、音声解説受信機の予約、当日来場も昨年より増加し、が徐々に浸透してきたことが実感できました。その上でより多くの方に来ていただくために反省する点もいくつか残り、今後続けていくために改善を検討しなければと思っております。ご来場いただいた方、またご来場がかなわなかった方も、短篇映画祭に対してご要望等があればぜひ担当者までお伝えください。 来年度もご来場をお待ちしております。 ●手ではなすおはなしの会 報告 去る10月3日(日)、せんだいメディアテーク7階会議室にて「手ではなすおはなしの会2010 vol.2」が開催されました。 当日は子ども7名とその保護者の参加があり、聞こえる聞こえないに関わらず、手話の読み聞かせやゲームを楽しんでいました。 読み聞かせには『にじいろのさかな』を選び、読み聞かせの後には魚の絵に色とりどりの折り紙で作ったうろこを貼り、一人ひとり異なったにじいろの魚を作っていました。作業の途中には聞こえないスタッフから銀色のうろこをもらうために手話でコミュニケーションをする場面も見られました。 聞こえない子に読書の楽しさを知ってもらう機会をつくるために始めたこの会も、今年で5年目となりました。3年目から会の進行をお願いしている「かがやけ!けやきっ子!」という団体も、現在は若いスタッフを中心にして市内各地で活躍をしているようです。 今年度の開催は終了しましたが、来年度も引き続き行っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ■イベント案内 開館10周年事業トークセッション コミュニケーションの未来へ(要約筆記つき) 第2部「表現すること」のもどかしさ 高度情報化社会のもと、わたしたちは、いつでもどこでも、個人が情報を受発信できる環境とツールを獲得しました。しかし、これらは、わたしたちを本当に自由にし、コミュニケーションを豊かにしたのでしょうか。デジタル・メディアを乗りこなし、さまざまな情報を発信・表現している方の経験をもとに、その特性と可能性、さらにその背後にある制度や社会的な課題を探りながら、改めてわたしたちとメディアとの関わりかたを検証します。 日時:11月21日(日)14時~17時 ゲスト いとうせいこう(作家・クリエイター) 白石草(しらいし はじめ)(特定非営利活動法人OurPlanet-TV(あわーぷらねっとてれび)代表) 津田大介(つだ だいすけ)(メディアジャーナリスト) モデレーター:毛利嘉孝(もうり よしたか)(社会学者・東京藝術大学准教授) 第3部 集団の力 コミュニケーションから生まれる創造性 組織のメンバーが、水平な関係性を保持したまま、主体的にプロジェクトに関わることができる、そんな組織の活躍が、さまざまな場所や分野でみられます。会員誰もが企画立案可能で、総会によって多数決で企画が採択される仕組みを40年以上続けるアートの非営利組織のディレクター、構成台本をもとに俳優やスタッフとのディスカッションから作品を創作する映画監督、災害現場でのボランティア・コーディネートの実践にいちはやく取り組んだNPO法人のスタッフ、ネット上のフリーソフトウェア/オープンソース活動の推進者、各ゲストの実践を紐解きながら、個と個、個と社会といった関係性を超え、集団で活動する意味と、「集団的創造性」ともいうべき力を獲得するための鍵を探ります。 日時:12月19日(日) 14時~17時 ゲスト レオニー・バウマン(NGBKディレクター/ドイツ) 諏訪敦彦(すわ のぶひこ)(映画監督・東京造形大学学長) 寺本弘伸(てらもと ひろのぶ)(特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク 常務理事) 八田真行(はった まさゆき)(財団法人知的財産研究所 特別研究員) コメンテーター:ピーター・バラカン(ブロードキャスター) 進行:甲斐賢治(かい けんじ)(せんだいメディアテーク企画・活動支援室長) 料金:1回500円(要事前申し込み・先着順)   ※要約筆記つき 定員:200名 会場:1階オープンスクエア 申込方法:参加ご希望の方は、はがきか電子メール、ファックスにて催しもの名、希望回、住所、氏名、電話番号を記入のうえ、担当係までお申し込みください。定員に余裕のある場合は当日も受け付けます。 申込先 せんだいメディアテーク 企画・活動支援室 〒980-0821 仙台市青葉区春日町2-1 tel713-4483 fax713-4482 ■お知らせ 臨時休館のお知らせ せんだいメディアテークでは、平成23年1月20日(木)から1月27日(木)までの期間中、空調設備改修等を予定しているため休館といたします。 この期間、すべての来館者対象サービスが行えなくなります。 1.来館による録音図書、AV資料の返却、貸出。 2.来館による音訳・点訳サービスの申込。 3.来館による利用者登録・更新。 4.機器類の操作。 5.対面朗読 1~3は郵送や電話での貸出やサービスを通常通り行います。 利用者の皆様には多大なるご迷惑をおかけしますが、ご協力いただけますようよろしくお願いします。 問合先 せんだいメディアテーク 情報資料係 tel713-4484 fax713-4485 メールアドレス bfu@smt.city.sendai.jp いただいた個人情報は、当該事業及び関連事業の連絡やお知らせのみに使用いたします。 ご希望の方には「けやき通り通信」を郵送いたします。 また、「点字板」「テープ版」「メール版」「拡大版」もありますので、ご連絡ください。 メディアテークは開館10年を迎えます。 発行元 せんだいメディアテーク 980-0821 仙台市青葉区春日町2-1 電話 022-713-4484 fax 022-713-4485 http://www.smt.jp 電子メール  bfu@smt.city.sendai.jp