インターネット接続体験記・補遺

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接続状況一覧

都市 モジュラージャック msn 回線状況 電話料金
アムステルダム 日本と同じ ドイツ 良好 手数料、電話料金ともに高い
パリ 形が異なる 市内 良好 接続回線のある部屋の料金が高い!!
ニーム 形が異なる 市内 不安定
カールスルーエ 4芯の使い方が異なる 市内 ダイヤル信号体系が異なる
リンツ 日本と同じだが部屋からは使えなかった ドイツ 良好
ニューヨーク 日本と同じ 市内 良好 市内無料
サンフランシスコ 日本と同じ 市内 良好 市内無料

使用機材

パソコン IBM Think Pad 560
OS WINDOWS95
カードモデム TDK DF2814 V3.4
デジタルカメラ KODAK DC20
ビデオカメラ KYOCERA Hi8 M1
35ミリカメラ ニコン一眼レフ

旅行中にいただいたメール数 102通

 多くの励ましのお便りありがとうございました。
当然仕事も追いかけて来ましたが、海外から仙台の人どうしの調整をするなどという、考えてみると奇妙な体験をすることもできたと思います。いずれこれが当たり前になるのでしょう。

旅行中にお送りしたメール数 79通

 旅行期間が予算要求の時期でもあり、仙台で作業にあたっている同僚にかなり強烈なメッセージを送ってしまったりしたのは反省すべきです。自分では冷静に書いているつもりでしたが、受け取った方は少々ショックを受けたとのことです。

形が同じでも使えないモジュラージャック

今回の旅行で電話のモジュラージャックの形が違ったのはフランスだけです。日本のモジュラージャックはアメリカと共通だし、機器自体がそれを標準にしているので、変換アダプターは現地で比較的簡単に手に入れられると思います。

仮にモジュラージャックの形状が同じだとして、もうひとつクリアしなければならない問題がありえます。モジュラージャックは通常4つの接点をもち、そのう ち二つの接点に線がつながれていますが、国によってその2つの接点の選び方(外側のふたつとか内側のふたつとか)が違う場合があります。
これに対しては、アダプターを現地で調達するか、さもなければ、アダプターを自作してしまう方法がああります。後者の場合、要するに電話線の延長ケーブル を用意し、それを真ん中で切ってつなぎ直すのです。あるいはあらかじめ線を自由につなぎ変えることのできるターミナルを用意しておいてもいいかもしれませ ん。これがあると、電話機とパソコンを並列につなぐことも可能になると思います。

電話信号の仕様が違うことがある

さて、それでつながったとして、今度はホテルの電話の仕様の問題があります。まず、日本でも同じことですが、呼び出しがパルスか、トーンかの違い。これはもちろんパソコン側の設定で変更。

次に、同じトーンでも信号体系がホテル独自のものである場合があります。カールスルーエがこれでしたが、私の場合、電話機とパソコンを同じ電話線に並列の 状態でつないでしまい(上記=ここではフランスで調達したジャックをターミナル代わりにした)、電話でダイヤルしてからパソコンにつなぐという方法をとり ました。これもパソコンの設定で可能。なお、なぜこれに気づいたかというと、パソコンがまちがいなくダイヤルしているにもかかわらず、間違い電話になって しまったからです。

もうひとつ共通して重要なのは、パソコンがダイヤルをするときの設定の中で「発信音を待たないでダイヤルする」という設定にしておくこと。つまり、海外の 電話線のツーという発信音が日本と違う場合、発信音を待ってダイヤルする設定にしておくと、パソコンが発信音を認識できずにその結果ダイヤルしてくれない 場合がある。

さて、

ここまでしてつなぐ必要はないというのが普通の考え方だと思います。しかし、私にとってこれはひとつの実験でもありました。楽ではありませんでしたが、 (海外にまで行ってなんでこんなことに血道を上げているのかという思いが何度か頭をもたげたのも事実です)少なくともこれくらい意地になってやれば、どこ でもインターネットにつながる可能性はあるということが実証されたのではないかと思います。
ちなみにわたしは文学部出身、電気の基礎知識は小学生程度です。ここでの報告が、かなり技術的な本道をはずしている可能性は高いです。その点みなさまのご指摘をいただきたく思います。

今回の旅行の最後の夜、ふと見上げたら、msnの巨大な看板が目に飛び込んできました。ひたすらmsnにアクセスし続けた1ヶ月間の苦労が、一種の感慨と なってなんともいえない気分になり、思わずカメラを向けました。良くも悪くも、ネットワークはこれからの人の生き方、仕事の仕方、遊び方、そしてコミュニ ケーションのあり方すべてを変えていく可能性があります。今回の旅で、そのようなことがらの一端にふれることができたような気がしています。

(写真)

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