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はじめに

「創造の場づくり」をめざして2年目を迎える7階スタジオの事業では、「goban tube cafe」や「スタジオ・レクチャー」が定着し「おやじカフェ」などの定番も登場しました。また参加型情報発信工房ともいうべき「スタジオ・ラボ」では、地域に眠る8ミリフィルムを発掘する「8ミリフィルム救助隊」、市内の市民活動と連携した「プロモーションビデオ作成」、機関誌の編集に参加する「ミルフイユ編集部」など、専門家といっしょに取り組む本格的な情報発信活動がおこなわれ、さらにケーブルテレビ局と連携した制作体制やメディアテークとしての動画サイト「smtv」の整備など、市民放送局、市民出版局をめざした情報発信体制の強化が進められました。

企画展覧会としては、若いアーティストや市民団体と協働して老若男女の交感の場を作る「青葉縁日3 アッペトッペ遊技場」、仙台の古今の映像を駆使した大規模インスタレーション「光の航跡 高橋匡太」(仙台芸術遊泳参加事業)のほか、恒例となった「卒業設計日本一決定戦」には全国から多くの学生が集まりました。上映事業としては、コミュニティシネマセンターのシネマテークプロジェクトの一環として「山中貞雄監督特集」をはじめ、ボランティアによる音声解説日本語字幕つき上映などをおこないました。

開館9年目を迎えた2009年度は、来るべき10周年に備えたさまざまな検討や準備作業のかたわら、ミュージアム、市民センター、学校、図書館等、地域の教育・文化機関とのさまざまな連携事業の立ち上げに積極的に乗り出した1年でした。とりわけ学校と連携した映像ワークショップや図書館連携事業の開発、仙台宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)の運営などを通じて、「ノード」としてのメディアテークの役割が一段と強化されたと言えるでしょう。この年報をつうじて、メディアテークの多面的な事業を全体としてご理解いただき、生涯学習の振興及び文化活動の支援に関心を寄せておられる多くのかたがたからご意見・ご指導をいただければ幸いです。